ponkichiakate
ponkichiakateをフォローする

【東北5大祭り旅行記 第4話】山形花笠まつりを無料の歩道から見た|有料席が取れなくても十分だった理由と、場所取りの3つの失敗

東北5大祭り旅行記 第4話 三日目、山形花笠まつり|無料の歩道から見た 体験記・レビュー
📌 この記事の結論
・有料観覧席は取れなかった。でも無料の歩道から十分に楽しめた
・車道は交通規制されていて車が入ってこないので、子連れでも安全に場所取りができた
・★失敗=終点付近に陣取ったら、開始から十数分たっても先頭が来なかった。盛り上がりを浴びたいならスタート地点寄り
・簡易椅子を車に積んでいたのに、持っていくのを忘れた(レジャーシートで代用)
・会場直近のコンビニは、トイレもゴミ箱も使用不可になっていた(盛岡でも同じでした)

前回は秋田竿燈まつりでした。5日間で5つの祭りを巡る旅の、3日目です。

この日の山形花笠まつりは、これまでの2日とは条件が違いました。有料観覧席が取れなかったのです。

盛岡も秋田も、席を確保していたから座って見られました。山形は、無料の歩道から見る。——これは多くの方が置かれる条件と同じだと思います。

結論から言うと、十分に楽しめました。ただし場所選びで、はっきりと失敗しました。その両方を書きます。

朝:疲れが出て、朝食を捨ててチェックアウトした

3日目の朝、予定より起床が遅れました。連日の運転と、夜の祭り。疲れがはっきり出ていました。

宿は朝食付きでしたが、朝食は取らずにチェックアウトしました。もったいない話です。でも、ここで無理に朝食に間に合わせようとして全員を叩き起こすより、15分でも長く寝かせるほうが、この日1日の総量では得だと判断しました。

朝食は車の中で軽食に切り替えて、秋田から山形まで約3時間(給油1回)。

連泊の旅で「朝食付き」を捨てる判断
朝食付きプランは取れなかった時点で損に見えます。ただ、失うのは数百円〜千円台。取り返せるのは睡眠です。
子連れの連泊では、「予約したものを全部使い切る」より「体力を残す」ほうが優先度が高い——3日目にしてようやく腹が決まりました。

駅直結のホテルに荷物を預けられたのが効いた

山形駅ビル駐車場の料金看板。当日24時まで700円、土日祝800円で24時間営業
山形駅ビル駐車場。24時間営業で、当日24時まで700円(土日祝800円)。ホテルの提携で割引もありました

駐車場に車を入れ、そこから徒歩5分ほどのホテルに荷物を預けました。

ホテルメトロポリタン山形の入口。山形駅直結で荷物を預けやすい
この日の宿は山形駅直結。チェックイン前でも荷物を預けられて、身軽に動けました

駅直結だったのが、想像以上に効きました。チェックイン前に荷物を預けて身軽になれる。祭りの前後で一度戻れる。前回の秋田では「ホテルから観覧席までが遠すぎた」のが反省点だっただけに、この違いははっきり体感しました。

昼:和ゆう膳で、店員さんに救われた

山形の食事処「やまがた 和ゆう膳(NAGOMIYA-ZEN)」の看板
昼食は「やまがた 和ゆう膳」。店内には芸能人のサインが飾られていました

ここでの体験を、私はこの日いちばんに書き残しておきたいと思っています。

最初はテーブル席に案内されました。私が抱っこ紐で三女を抱えたまま、食事の準備をしていたときのことです。店員さんが、こう声をかけてくれました。

「掘りごたつ席が空いたので、移動しませんか?」

お言葉に甘えて席を替えました。結果、まったく別物と言っていいほど快適に食事ができました。

子連れで外食をしたことがある方なら、この意味が分かると思います。抱っこ紐+テーブル席は、親がまともに食べられません。下の子を降ろせる場所がないからです。掘りごたつなら、座らせておける。それだけで食事が食事になります。

こちらから頼んだわけではありません。店員さんが、こちらの状況を見て、先に言ってくれた。人気メニューを尋ねたときも、よく出る品を丁寧に説明してくれました。

和ゆう膳のこく旨煮干ラーメン。背油が入りチャーシューと海苔がのる
私が頼んだこく旨煮干ラーメン。背油が入っていてコクがあり、麺もスープもおいしかったです

★役割分担は、計画どおりにいかなかった

この日いちばんの「計画変更」がここです。

旅程を組んだ段階では、「大人1人が先に行って場所取り、もう1人が子ども3人とホテルで休息、あとで合流」という分担を想定していました。花笠まつりは無料の自由観覧なので、場所取りが要るからです。

実際はこうなりました。

🔄 計画と実際
計画:大人1人が場所取り/もう1人が子ども3人とホテルで休息
実際:連日の運転で消耗していた私(夫)がホテルで仮眠/妻と子ども3人が、会場周辺の散策を兼ねて場所取り

私は3日連続で運転していて、正直、限界が近づいていました。ここで無理をして場所取りに行けば、夜のいちばん大事な時間に使いものにならない。そう判断して、私が休む側に回りました。

そして妻と子どもたちは、場所取りを「散策」に変えました。ただ座って待つのではなく、会場周辺を見て回りながら場所を確保する。子ども3人にとっては、そのほうがずっと楽しい時間です。

📌 分担は「役割」で決めず、「その日の消耗度」で決める
計画表に「夫が場所取り」と書いてあっても、当日いちばん消耗しているのが夫なら、夫が休むべきです。
連泊の旅で効くのは、分担を固定しないこと。「今日いちばん疲れている人が休む」を家族のルールにしておくと、その場で組み替えられます。

★無料の歩道での場所取り。実際どうだったか

交通規制された昼間の花笠まつりの会場通り。まだ人はまばら
昼間の会場通り。すでに交通規制が入っていて、車は通りません

まず安心材料から。車道は交通規制されていて、車が入ってきません。

これは子連れにとって非常に大きい。歩道と車道の境目で子どもが多少動いても、車が来る心配がない状態でした。「無料の路上観覧」と聞くと危なそうに思えますが、規制中の会場周辺に限っては、むしろ落ち着いて過ごせます。

昼間の沿道。歩道に座って場所取りをしている人がまばらにいる
昼のうちは、まだ空いている場所が多くありました

日中は、空いているところが多かったです。早い時間に動けば、選択肢はかなりあります。

😅 失敗①:簡易椅子を車に積んでいたのに、持っていくのを忘れた

縁石付近に小ぶりのレジャーシートを敷いた場所取り。すぐ後ろがコンビニ
実際の場所取り。縁石のあたりに、小ぶりのレジャーシートを敷いただけです

持ち物リストに入れて簡易椅子を車に積んでいたのに、車から持ち出すのを忘れました。

結果、縁石付近に小ぶりのレジャーシートを敷いて場所を確保することに。座れないわけではありませんが、3時間近い観覧を地面で過ごすのは、大人にも子どもにもこたえます。

第1話で「チェックリストを夫婦で読み上げてダブルチェックした」と書きました。あれは「家から車に積む」ときのチェックです。今回抜けたのは、「車から現地に持ち出す」ときのチェックでした。持ち物の確認は、出発時だけでなく「車を離れるとき」にも要る——これは次回から必ずやります。

😅 失敗②:終点付近に陣取ってしまった

花笠まつりのパレード終点付近にある文翔館(山形県旧県庁舎)
パレードの終点方向にある文翔館(山形県旧県庁舎)。私たちが陣取ったのは、この終点付近でした

これがこの日いちばんの学びです。

私たちが場所を取ったのは終点付近でした。そして——祭り開始の号令がかかってから十数分たっても、先頭集団が来ませんでした。

考えてみれば当たり前です。パレードはスタート地点から順に進んでくるのですから、終点にいれば、その分だけ待つことになります。祭囃子は聞こえてくるのに、目の前には誰も来ない。正直、少し間延びしました。

🎯 パレード型の祭りは「スタート地点寄り」を取る
・盛り上がりを浴びたいならスタート地点付近。開始と同時に本番が始まる
・終点付近は待ち時間が長い。子どもの集中力は、その待ち時間で削られる
・逆に「空いている場所を取りやすい」のは終点寄り。混雑を避けたいならこちらも選択肢
※これは花笠まつりに限らず、パレード形式の祭り全般に応用できると思います。

😅 失敗③:直近のコンビニが、トイレもゴミ箱も使えなかった

場所取りをした真後ろにコンビニがありました。「これは当たりだ」と思ったのですが、トイレもゴミ箱も使用不可になっていました。

実はこれは2回目です。第2話の盛岡でも、帰り道に寄ったコンビニのトイレが使えませんでした。

📌 大きな祭りの日、会場周辺のコンビニは「トイレなし」で計算する
2つの祭りで続けて起きたので、偶然ではなく通常運転と考えたほうがよさそうです。混雑期に店側がトイレとゴミ箱を閉じるのは、当然の判断でもあります。
子連れなら「会場の仮設トイレ・公共施設で済ませる」を前提に動く。ゴミも持ち帰り用の袋を必ず持参してください。

祭り:ヤッショーマカショ、シャンシャンシャン

日が落ちた沿道。歩道に観客が座り、提灯の下を踊り手が進む
日が落ちると、歩道はぎっしり。提灯の下を踊り手が進んでいきます

祭りが始まると、祭囃子に合わせて地元の企業や学校の生徒たちが、花笠踊りを踊りながら道路を練り歩きます。

花笠を手に踊る山形花笠まつりの踊り手たち
花笠を手に踊る踊り手たち。列が途切れずに続きます

「ヤッショーマカショ、シャンシャンシャン」——この掛け声のリズムが強烈で、気づくと自分も口ずさんでいました。秋田の掛け声もそうでしたが、東北の祭りの囃子は、耳から離れません。

黄色い衣装で踊る花笠まつりの団体
団体ごとに衣装も振り付けも違います

★伝統衣装だけじゃない。バスケットボールを持って踊るチームがいた

バスケットボールを持って踊る女子バスケチーム。伝統衣装以外の参加も多い
ユニフォーム姿でバスケットボールを持ったまま踊る女子チーム。これが花笠まつりのおもしろさでした

いちばん印象に残ったのが、これです。

伝統的な衣装の花笠隊だけではありませんでした。ラグビーボールを持ったラグビーチーム、バスケットボールを持った女子バスケチーム、ヒップホップのダンスチーム——音に合わせて自由に踊るチームが、次々と現れます。

「伝統を守る祭り」だと思って見に行くと、いい意味で裏切られます。時代に合わせて柔軟に祭りを楽しむ空気が、通り全体にありました。

子どもにとっても、これは大きいと思います。「知らない伝統芸能」ではなく「自分の知っているもの(ボール・ダンス)が出てくる祭り」になるので、飽きずに見ていられました。

★飛び入り参加:長女は「急すぎて踊れない」と言った

祭りの最後に、観客が飛び入り参加できるコーナーがありました。

娘たちに「行っておいで」と提案したところ、7歳の長女が「急すぎて踊れない」と渋りました。踊りを知らないのに人前に出るのが怖かったのだと思います。

それでも——結局、意を決して飛び入り参加しました。4歳の次女のほうは、最初からノリノリでした。

戻ってきた2人は満面の笑みで「楽しかった」と言っていました。渋った長女のほうが、良い顔をしていたのが印象的でした。

★★隣に座ったご夫婦にもらった、鈴のキーホルダー

娘たちが飛び入り参加している間、私は三女を抱っこしながら、歩道に座って待っていました。

すると、隣に座っていた年配のご夫婦が、三女に「可愛いね」と話しかけてくれました。そこから雑談が始まります。

「子育ての時間は、あっという間に過ぎるよ」

ご夫婦がくれたアドバイスです。私も同じことを考えていたので、「だから今のうちに、いろんな場所に旅行に行って、家族の思い出をたくさん作りたいんです」とお話ししました。

しばらく楽しく話していると、ご夫婦は三女にねぶた祭の鈴がついたキーホルダーをくださいました。聞けば、そのご夫婦も東北の祭りをめぐっている最中とのことでした。

——正直に書きます。この5日間の旅で何をしているのか、私はこのとき初めて、外から言葉にしてもらった気がしました。

1日2〜3時間の運転、慣れない街、疲れた子どもたち。「なんでこんな無茶な旅程にしたんだろう」と何度も思いました。その答えを、たまたま隣に座った他人が、たった一言で言い当てていった。

有料観覧席だったら、この会話は起きていません。無料の歩道に座っていたから、隣に人がいた。これは「席が取れなかったこと」で得たものだと思っています。

祭りの終盤。提灯の下に色とりどりの花笠が並ぶ
祭りの終盤。色とりどりの花笠が提灯の下に並びます

帰り道:長女が「足が痛い」と言った

会場から宿までは徒歩20分。3日目にしてこれは、7歳にはこたえたようです。長女は「歩きすぎて足が痛い」と言っていました。

連日の祭り巡りで、家族全員の体力は明らかに落ちていました。それでも誰も体調を崩さなかったのは、正直、運も味方したと思います。

宿に戻ってからはコインランドリーで洗濯をして、そのまま寝ました。衣類を3泊分しか持ってこなかった作戦は、この日も無事に回りました。

※連泊で子どもの体調を守る備えは子連れ旅行の救急セット 完全リスト、夏場の注意は子連れ旅行の熱中症対策にまとめています。

まとめ|有料席が取れなくても、祭りは十分に楽しめる

✅ 山形花笠まつりを無料の歩道から見て分かったこと
・車道は交通規制されていて車が入ってこない=子連れでも安全に場所取りできる
・日中は空いている場所が多い。早めに動けば選べる
・★場所はスタート地点寄りを取る。終点付近は待ち時間が長く、子どもの集中力が削られる
・簡易椅子は「車から持ち出す」ところまでがチェック。レジャーシートだけだと3時間はきつい
・会場直近のコンビニはトイレもゴミ箱も使えない前提で動く(盛岡でも同じでした)
・分担は「役割」でなく「その日の消耗度」で決める

有料観覧席が取れず、正直がっかりしていました。でも終わってみると、この日がいちばん「人と関わった日」でした。

席を替えてくれた店員さん。飛び入りで踊った娘たち。そして、鈴のキーホルダーをくれたご夫婦。祭りは、見るものであると同時に、その街の人と一瞬だけ交わる場所でもある——そう思わされた1日でした。

次回は4日目・仙台七夕と青森ねぶた。旅程で最長となる420kmの移動日のため、前編(仙台)と後編(青森ねぶた)に分けて書きます。【第5話・前編】仙台七夕まつりは移動日の朝2時間で見たでは、アーケードの中なので日差しがなく、真夏の子連れに最も体がラクだった話、仙台朝市の店先に置かれた短冊、そして牛たん弁当で「時間を買った」判断について書いています。

あわせて読みたい

✍️ この記事の執筆・監修

ぽんきち(夫)|元警察官15年・米国大学卒(経営学)・英検1級。旅の安全・防犯・危機管理を担当。

マリン(妻)|元添乗員(国内旅程管理主任者)・元看護師。旅程づくりと子どもの健康・救急を担当。

3姉妹(7歳・4歳・1歳)を育てる5人家族です。「失敗しない子連れ旅行」を、実体験と専門知識で正直に発信しています。→ 運営者プロフィール/お問い合わせ

タイトルとURLをコピーしました