世の中には、人の物を盗むことに1ミリも罪悪感を感じない人が実在します。
『葬送のフリーレン』に出てくる魔族のような人、と言えば伝わるでしょうか。人間と同じ言葉を話すけれど、価値観の根っこが違う存在です。
警察官として勤務した15年の間に、私はこのような人を数多く見てきました。
新人の頃は、話せば分かり合えると思っていました。でも、さまざまな犯罪者の取り調べをして経験を積むにつれ、そもそも罪悪感を感じるポイントが私たちと違うということに気がつきました。
この記事でわかること
- 犯人がどういう生活状況で、何を考えてスリをしているのか(推測)
- 犯人がターゲットを選ぶ優先順位(リスクとリターンの3段階)
- 自分がスリになりきって考えると、対策が自動的に見つかる理由
- 犯行を5つに分解して張る「防衛ライン1〜5」という考え方
- 最終防衛ラインの答え=「結束する」
- なぜ100均でいいのか(メリット4つ・デメリット2つを正直に)
- 実際にダイソーで買って作った結束(商品名・価格・写真つき/男性向け・女性向け)
- 元警察官が拳銃・警察手帳を15年間なくさなかった方法
1. 「蟻を1匹踏み潰した時と同じ」
特殊詐欺で高齢者からお金をだまし取った男が、留置場でこう言いました。
「〇〇兄貴の顔に泥をぬるから、留置場の中では行儀よくやる。今回は〇年くらいかなー。ここを出たら〇〇がしたいなー」
善良な方が真面目に働いてコツコツ貯めたお金でした。孫が来たら小遣いをあげるために取っておいたお金でした。子どもたちに残すために貯めていたお金でした。
それをだまし取った人間の、口から出てきた言葉がこれです。
彼らにとって、人から金品を盗ることは悪いことではありません。自分が生きるための糧であり、当然のことなのです。
心配しているのは「仲間からどう思われるか」と「自分の処遇がどうなるか」だけです。被害者の心の痛みについては、街を歩いていて蟻を1匹踏み潰した時に感じる罪悪感と同じ程度にしか感じていないように、私には見えました。
衣食住足りて礼節を知る、という言葉があります。裏を返せば、世の中には、生きるために本能がむき出しになっている人間が間違いなくいるということです。
だから「盗られないこと」に全力を注ぐしかない
ここが今日いちばんお伝えしたいことです。
日本に限らず、いまの世界は盗られてしまうと、たとえ犯人を捕まえても、被害金を全部取り返すことはとても難しいのが現実です。使われてしまっているか、そもそも手元に残っていないからです。
また、警察が犯人を捕まえて、運よくお金が返ってきたとしても奪われた時間は帰ってきません。
なので犯人が捕まれば解決、ではありません。盗られた時点で、あなたの負けはほぼ確定しています。
だから、こういうタイプの人が世の中にいるという事実を認識したうえで、盗られないことに全力を注ぐ必要があるのです。
2. 犯人のプロファイリング(ここから先はすべて私の推測です)
先に断っておきます。ここから先は、私が現場で見てきた範囲からの推測です。 統計ではありませんし、すべてのスリに当てはまるわけでもありません。「たぶんこう考えている」という読み物として受け取ってください。
まず前提です。
犯人はスリを、生計を立てる手段の一つにしている。
=犯行を繰り返す必要がある。
ここがすべての出発点です。1回きりの出来心ではなく、繰り返さないと生活が回らない。だから効率を求めるし、リスクを嫌います。
生活状況
- 定職を持っておらず、金銭的に厳しい暮らしをしている
- 食うものに困っている
- 貯金はなく、未来に絶望している
- 合法的にお金を稼ぐことができない
- 衣食住が足りていない
- 他人の物を盗ることに罪悪感がない
追い詰められた人間が、罪悪感というブレーキを持たないまま、毎日「稼ぐ」ために街に出ている。これがスリの実像に近いと私は考えています。
ターゲット選定の優先順位
犯人の頭の中では、リスクとリターンの掛け算で優先順位が決まっているはずです。
| 優先度 | 分類 | 対象 |
|---|---|---|
| 1位 | ローリスク・ハイリターン | お金をたくさん持っていそうな女性 |
| 2位 | ミドルリスク・ハイリターン | お金をたくさん持っていそうな、弱そうな男性 |
| 3位 | ハイリスク・ハイリターン | お金を持っていそうな、強そうな男性 |
順番を分けているのは「反撃されるか」「追いかけられるか」です。リターンが同じなら、抵抗されにくい相手から順に狙う。
だから逆に言えば、「この人は面倒そうだ」と思わせるだけで順位が下がります。 力で勝つ必要はありません。順位を1つ下げれば、その日はあなたの番が回ってこない可能性が高くなります。
狙う時間帯と場所
| 時間帯 | 場所 |
|---|---|
| 日中 | 観光地、飲食店、電車 |
| 夜 | 繁盛しているバー、クラブ、路上、電車 |
キーワードは「人が集まる場所」です。
3. 実際の手口を見てみる
文章だけではイメージしづらいので、参考になる動画を挙げておきます。手口を知ることが、そのまま「どこを守ればいいか」の理解につながります。
4. 犯罪者の視点
ここからが本題です。
先にお断りしておきます。これは手口を広めるための章ではありません。 犯人視点で「やられたら嫌なこと」について考えることで、スリの弱点が見えてきます。それをそのまま対策に変換するのが目的です。
では、想像してみてください。あなたはスリの犯人です。
ステップ1|どうやってターゲットを選ぶか

※イメージ画像(AI生成)
観光地の雑踏の中にいます。あなたの目線は、どこを向いているでしょうか。
目的「地」ではなく、「人」を見ているはずです。
ここが最初のポイントです。私たちも相手の見ている場所に注目すれば、群衆の中から不審者を識別できる可能性が上がります。
観光地の雑踏の中で、あなたと目が合った人の中に、不審者が紛れ込んでいるかもしれません。
→ 対策のヒント: 顔を上げて、人の目を見て歩く。目が合うこと自体が相手への牽制になります。
ステップ2|どうやって接近するか
ターゲット(警戒心の薄そうな、お金を持っていそうな人)を見つけました。どう近づきますか。
私なら、後ろから接近します。 理由は単純で、接近がばれにくく、顔を見られるリスクが少ないからです。
それ以外なら、ターゲットの意識が何かに集中している時を狙います。観光地の建物を見上げている時、食事中、手続きのために列に並んでいる時。理由は同じで、こちらを見ていないからです。
→ 対策のヒント: 「見上げている時」「並んでいる時」「食べている時」が危ない。意識が前や上に向いた瞬間、背中がガラ空きになります。
ステップ3|どうやって手を伸ばすか
財布・スマホ・バッグに手が届く距離まで来ました。どう手を伸ばしますか。
私なら、物(雑誌や肩掛けカバン等)や体を使って目隠しをしながら手を伸ばします。 上着、紙袋、雑誌。何でもいいので、自分の手元とターゲットの視界の間に物を挟みます。
→ 対策のヒント: 不自然な位置に物を持っている人は、手元を隠している可能性があります。
ステップ4|どうやって抜き取るか
財布に手が届きました。どう掴んで抜き取りますか。
私なら、相手の注意が何かに集中した瞬間に一気に抜き取ります。 迷っている時間がいちばん危ないので、掴んだら止まりません。
→ 対策のヒント: ここが「時間がかかる」を仕込むポイントです。一気に抜けなければ、犯人は途中で諦めます。
ステップ5|どうやって逃げるか
抜き取れました。次はどう動きますか。
私なら、1秒でも早くその場から離れます。 ターゲットの背中の方向へ急いで移動します。走ると目立ってばれるかもしれないので速足で、群衆の中に紛れ込んで逃げると思います。
→ 対策のヒント: 逃走は背後へ。だから背後の警戒がいちばん薄いところを突かれます。
いかがでしたか
スリになりきって犯行の一部始終を想像すると、行動特性が見えてきませんでしたか。
そして大事なのはここです。
自分がスリ視点に立った時に「嫌だな」と感じることが、そのままスリ対策になります。
キーワードは2つです。
「ターゲットにされない」
「取りづらくする」
5. 防衛ラインを二重三重に張る
対策を立てるときは、犯行の各フェーズに対応する防衛ラインを作って、それを突破されないようにするという考え方をします。
1枚の壁だと、破られたら終わりです。5枚あれば、どこかで止まります。
| # | 防衛ライン | 対応する犯行フェーズ | ねらい |
|---|---|---|---|
| 1 | ターゲットにされない | ターゲット選定 | そもそも候補に入らない |
| 2 | 接近させない | 接近 | 手が届く距離に入れない |
| 3 | 手を伸ばさせない | 着手(目隠し) | 伸ばすのをためらわせる |
| 4 | 掴ませない | 着手(障害除去) | 掴む対象を隠す・覆う |
| 5 | 盗らせない | 着手(抜き取り) | 掴まれても、抜けない |
防衛ライン5までで食い止めます。 ここを抜かれると、あとは犯人が逃げるだけです。第1章に書いたとおり、盗られた時点で負けはほぼ確定します。
自分の間合い(手が届く範囲)に入ってくる人がいたら、物理的に距離をとるようにしましょう。
防衛ライン1〜4の具体策は前回の記事に
1〜4(ターゲットにされない・接近させない・手を伸ばさせない・掴ませない)については、前回の記事で「姿勢」「目線」「バッグの持ち方」「貴重品の置き場所」として詳しく書きました。
この記事では、最後の砦である防衛ライン5に絞ってお話しします。
6. 防衛ライン5の答え=「結束する」
犯人に所持品を掴まれても盗られない。そのための方法があります。
キーワードは「結束する」です。犯人視点で見たときに、
- 貴重品が身体と結束されている
- 固定されたものと結束されている
- ファスナーが結束されている
——こうなっていると、劇的に盗みにくくなります。
なぜ「結束」が効くのか
第4章のステップ4を思い出してください。犯人は一気に抜き取る必要があります。掴んで、引く。この動作が1秒で終わるから成立するのです。
結束されていると、自分の手中に収める難易度があがります。
引いても抜けない。抜けないから、もう一度引く。その間に被害者は違和感に気づく。犯人にとって最悪の展開です。だから、引いてみて抜けなかった時点で、多くの犯人は手を引きます。
さらに、結束は「見せる」ことに意味がある
もう一つ、私が重要だと考えていることがあります。
結束されていることを周囲にアピールすると、そもそもターゲットにされにくくなります。
つまり結束は、防衛ライン5の対策でありながら、同時に防衛ライン1にも効くということです。
第2章のターゲット選定の優先順位を思い出してください。犯人は抵抗されにくい相手から順に狙います。「この人は面倒そうだ」と思わせれば、順位が下がる。ワイヤーが1本見えているだけで、あなたは「面倒な人」に分類されます。
ただし、まったく逆の攻め方もあります。「そもそも財布があると気づかせない」という方向です。どちらが向いているかは持ち方によって変わるので、第9章で写真を並べて比べます。
7. このアイディアが生まれたきっかけ
この「結束」という考え方は、私が防犯のために思いついたものではありません。警察官として働いていた時の物品管理の基本として叩き込まれたものです。
現職時代、私は拳銃・警察手帳・事件の詳細が書かれた捜査書類のような、紛失したら社会に大きな影響を与える物品を管理していました。
これらは一度紛失すれば、全国ニュースになる可能性もあるものです。だから物品の管理方法には細心の注意を払っていました。
そんな環境で、物品管理のために行っていたことが——
物品を、衣服に結束する。
これだけです。特別な道具も、複雑な手順もありません。ただ、身体から離れないように結んでおく。
このやり方を守り続けたおかげで、私は現職時代に重要な物品を一度も紛失しませんでした。
15年間、一度もです。
だから私は、この方法が有効だと考えています。
8. なぜ「100均」なのか
結束する道具は、専用の防犯グッズでも構いません。でも私は、100円ショップで揃えるのがいちばん理にかなっていると考えています。理由は4つあります。
メリット① 高価なものに見えない
これが最大の理由です。
第2章のターゲット選定を思い出してください。犯人が最優先で狙うのは「お金をたくさん持っていそうな人」でした。
つまり、高価な防犯グッズを身につけることは、「私はお金を持っています」という看板を出すのと同じです。守りを固めたつもりが、防衛ライン1を自分から下げていることになりかねません。
100均の装備は、地味です。その地味さが、そのまま防犯性能になります。
メリット② 壊れても、なくしても、数百円
旅先で装備が壊れることはあります。落とすこともあります。
そのとき「200円か」で済むかどうかは、けっこう大きいです。数千円の防犯グッズを旅先で壊すと、そこから気分が落ちます。子連れの旅行で親の機嫌が落ちるのは、地味に響きます。
※なお、今回そろえた3点はすべてが100円商品ではありませんでした。 実際の価格は次の章に載せています。100均=全部100円、ではないので、そこは正直に書いておきます。
メリット③ ラインナップが豊富で、自分に合った装備を組める
見落とされがちですが、100均の本当の強みはここだと思っています。
カラビナ、ストラップ、ワイヤー、キーリング、ポーチ、伸びるコード——種類が多いので、自分の財布・自分のバッグ・自分の服装に合わせて組み合わせを作れます。
防犯グッズには「これを買えば正解」という商品がありません。バッグの形も財布の形も、人によって違うからです。だから、安く試して、合わなければ組み替えるというやり方が向いています。
メリット④ 店舗が多く、旅先でも補充できる
出先で壊れても、近くの店舗で買い直せます。
これは旅行だと本当に効きます。専用品だと「帰るまで無防備」になりますが、100均なら旅の途中で復旧できるからです。
デメリットも正直に書きます
① 商品によっては耐久性が低いことがある
これは防犯用品としては見過ごせない弱点です。結束は、切れたら意味がゼロになります。 しかも切れたことに気づかないまま歩き続けるのが、いちばん危ない。対策は2つです。
- 出発前に、引っ張って強度を確認する。 引いて外れるなら、それは犯人が引いても外れます
- 旅先では、時々手で触って確認する。 見るのではなく、触る。バッグを開けずに確認できます
② 安っぽく見られる
これは事実です。ドレスコードのあるレストランや、きちんとした場では気になるかもしれません。
ただ——防犯の観点では、これは弱点ではなく利点です。
メリット①に書いたとおり、犯人は「お金を持っていそうな人」から狙います。安っぽく見えることは、優先順位を下げる方向に働きます。
なので私の考えはこうです。人が集まる観光地で歩く時は100均装備で通し、必要な場面だけ付け替える。 一日中きちんとして見える必要はありませんし、狙われる場所は雑踏であって、レストランの中ではありません。
9. 実際にダイソーで買って、作ってみた
理屈だけでは説得力がないので、実際にダイソーで買ってきて、身につけてみました。
買ったもの(3点)
| 商品名 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| メッシュポケット付ウォレットショルダーバッグ | 200円(税込220円) | 女性向け・首から下げて服の下に |
| スクエアポーチ(ギョロ目) | 200円(税込220円) | 男性向け・ポケットに入れる財布 |
| スプリングキーホルダー(カラビナ付き) | 100円(税込110円) | 男性向け・ポーチとベルトループをつなぐ |
男性向けの合計=330円。女性向けの合計=220円です。
※価格はいずれも購入時点のものです。店舗や時期によって変わることがあります。




ちなみに、この「ギョロ目」は真面目な選択です
ふざけて選んだわけではありません。このポーチは、どう見ても財布に見えません。
第2章で書いたとおり、犯人は「お金を持っていそうか」で優先順位をつけます。長財布がポケットから覗いているのは最悪ですが、ギョロ目のポーチは、そもそも「財布」として認識されません。
メリット①の「高価なものに見えない」を、いちばん安く達成する方法がこれです。
男性向け|ズボンのポケットに財布を入れる人
想定:ポケット付きのズボンを着用し、財布をポケットにしまう方。
結束する相手=ズボンのベルトループです。 まず、ポーチとスプリングキーホルダーをつなぎます。

次に、反対側のカラビナをベルトループに掛けて、ポーチをポケットに入れます。

これで、ポケットから抜かれても財布が身体から離れません。
第4章のステップ4を思い出してください。犯人は一気に抜き取る必要があります。ポケットから出た瞬間にコードが張って止まれば、そこで終わりです。
そしてこのやり方には、もう一つ利点があります。外から見えることです。
ベルトループから伸びるコードは、隠れません。犯人から見て「面倒そうな人」に分類されるので、防衛ライン5だけでなく、防衛ライン1にも同時に効いている状態になります。
女性向け|財布を服のポケットに入れない人
想定:財布を衣服のポケットにしまわない方(バッグなどに入れる方)。
こちらはショルダーバッグそのものを、服の下に着ます。
結束する相手=自分の身体です。 これは結束の中でもいちばん強い形です。ストラップを切られないかぎり、身体から離れません。
3枚並べます。同じ人が、同じバッグを着けたまま、上に着るものを変えただけです。



③の写真を見てください。この人が貴重品を身につけていることは、外からまったく分かりません。
これが女性向けの狙いです。男性向けが「面倒そうに見せる」なのに対して、こちらは「そもそも財布の存在を気づかせない」という方向です。
★ここで、方針が2つに分かれます
第6章で「結束は見せると効く」と書きました。でも、いま見ていただいたとおり、逆に完全に隠すという手もあります。 整理すると、こうなります。
| 方針 | やり方 | 効き方 |
|---|---|---|
| 見せる | ベルトループにコード(男性向け) | 「面倒そう」と思わせて優先順位を下げる |
| 隠す | 服の下にショルダー(女性向け) | そもそも標的として認識されない |
どちらでも構いません。狙いが違うだけです。
いちばん良くないのは、この中間です。つまり——財布があることは分かるのに、守りは何も見えていない状態。 普通にバッグに財布を入れて歩いている、いつもの姿がこれにあたります。
中間から、どちらかに動いてください。 それだけで、犯人から見たあなたの優先順位は変わります。
やってみて分かったこと(正直に)
- 工程は「引っ掛けるだけ」でした。 裁縫も工具も要りません。所要時間は1分かかりません
- ショルダーバッグは、夏は暑いです。 服の下に密着するので、汗をかきます。真夏の屋外で一日中は、正直しんどいかもしれません
- スプリングキーホルダーの耐久性は、まだ分かりません。 買ったばかりなので、これから使い込んで追記します
10. 子連れの場合はどうするか
ここは、子連れ旅行研究所として付け加えたいところです。
前回の記事に書いたとおり、子連れは構造的に「隙だらけ」に分類されます。 両手がふさがり、注意は子どもに向き、バッグは開けっぱなし。
そして——注意力を子どもに向けているのは、親として100点の行動です。 そこは変える必要がありません。
だからこそ、結束は子連れと相性がいいと私は考えています。理由は3つです。
- 注意力をまったく使わない。 家を出る前に1回結ぶだけで、あとは何も考えなくていい。「気をつける」を続ける必要がありません
- 両手がふさがっていても機能する。 抱っこ紐でも、手をつないでいても、結束は関係なく効きます
- 落とし物の防止にもなる。 スリだけでなく、単純な置き忘れ・落下も防げます。子連れの外出でいちばん多いのは、実は盗難より自分でなくすことです
子どものリュックにも使えます
同じ考え方は、子どもの持ち物にも応用できます。子ども用のリュックに入れた財布・キッズケータイ・GPSタグを、リュックの内側に結束しておく。
子どもが物を落としたり、無くしたりすることはよくあります。 大事な物を結束しておけば、仕組みで問題を解決することができます。
11. まとめ
長くなったので、要点だけ。
盗られた時点で、負けが確定する。だから「盗らせない」に全力を注ぐ。
そのための考え方が防衛ラインです。1枚の壁ではなく、5枚。そして最後の砦が「結束」。
- 引いても抜けなければ、犯人は諦める(防衛ライン5)
- 結束が見えていれば、そもそも狙われにくくなる(防衛ライン1)
- 逆に、完全に隠してしまう手もある。
- 子供の物品管理にも応用ができる
大事な物を身体に「結束」して、楽しい旅の思い出を奪われないようにしましょう。
この記事がみなさんの防犯対策の参考になれば幸いです。
これからも、旅行中のトラブルを防ぎ、最高の思い出をつくるために役立つ情報をお届けします。
長文を読んでいただき、ありがとうございました。
【読者のみなさんへ】あなたの結束を教えてください
「こんな結束のしかたをしている」「この財布は結束しやすい」といった工夫があれば、ぜひ教えてください。いただいた情報は、個人が特定できない形にしたうえで、この記事の追記や続編に反映させていただきます。
※本記事は一般的な防犯情報です。犯罪の被害にあった、またはあいそうな状況では、ためらわず110番または最寄りの交番へご連絡ください。

